法浄寺について

開基と歴史

法浄寺のはじまり

法浄寺の歴史は、大正4年(1915年)、東京府下北豊島郡西巣鴨町大字上新田(現在の東京都豊島区)に本願寺派の説教所を開設したことから始まります。

この地は、開基・智素の生まれ故郷であり、また宗祖・親鸞聖人ゆかりの茨城県結城郡石下町倉持(現在の常総市倉持)にある大高山願牛寺によく似た地形であったことから、仏法を伝える場所として選ばれました。

開基・智素の志

開基・智素は、願牛寺住職・釈信栄の次女として生まれました。苦難や人生の無常を背負いながらも、阿弥陀さまのお慈悲を信じ、仏法を広めたいという強い志を抱いて歩み続けました。

32歳のとき、智素に大きな転機が訪れます。 昭和6年(1931年)、西本願寺で第一回女性得度式が執り行われ、 智素は得度を許された23人の一人として僧侶の道を歩み始めました。

この第一回女性得度式は、本願寺派の歴史に新たな一歩を刻む画期的な出来事でした。 智素はその志を胸に、婦人布教師として各地でお念仏のみ教えを伝え、寺院建立への願いをさらに深めていきました。

開基・智素と第四代住職・智憲

昭和28年(1953年)法浄寺の歩みを支えた開基・智素と、後に第四代住職となる智憲

戦争による試練

昭和16年(1941年)には、第二代住職・慈泉が入寺し、説教所は「法城山教会」と改称されます。布教活動は大きく広がりましたが、間もなく第二次世界大戦が始まり、慈泉は戦死、教会も戦火によって焼失してしまいます。

52歳となった智素は、一時は住む場所さえ失う苦境に立たされました。しかし、「如来大悲」の教えを支えとして家族三人で力を合わせることを誓い、25歳の蓮流と3歳の智憲を連れて歩み始めます。

そして昭和22年(1947年)、焼け野原となった地に仮本堂を建て、再び布教と開教の歩みを始めました。

受け継がれるご縁

その後、長い歳月を経て、法浄寺は今日のような荘厳な寺容と多くのご縁に恵まれた寺院へと発展しました。

この歩みは、ひとえに阿弥陀さまの広大なご恩とお導きによるものであると、私たちは深く感謝しています。

昭和19年(1944年)8月5日 出征を前にした慈泉と幼い智憲

聖徳太子六角堂

「和」の願いを伝える六角堂

昭和44年(1969年)、法浄寺境内に 聖徳太子をおまつりする六角堂が建立されました。

この六角堂は、第四代住職・智憲が、 父・慈泉の遺志を受け継ぎ、 聖徳太子の「和」の精神を後世に伝えることを願って 建立したものです。

聖徳太子は、浄土真宗において 宗祖・親鸞聖人が深く敬われた方でもあります。 六角堂は、法浄寺の歴史を象徴するお堂として、 今も静かに参拝者を迎えています。

六角堂は、門信徒の皆さまはもちろん、 地域の方々にも親しまれ、 法浄寺の歴史と願いを今に伝える象徴として、 これからも大切に護り受け継いでまいります。

法浄寺の聖徳太子六角堂外観 六角堂内の聖徳太子像

昭和44年(1969年)建立。
法浄寺の歴史と願いを静かに伝える 聖徳太子六角堂。

法浄寺の歴史を受け継いだ方々

法浄寺の歩みを支えた人々

法浄寺の歩みは、歴代住職や副住職、 門信徒の皆さまをはじめとする 多くの方々とのご縁によって受け継がれてきました。

開基・初代住職 智素

開基

智素 ちそ

大正4年(1915年)、法浄寺の前身となる説教所を開設。 昭和6年(1931年)、西本願寺第一回女性得度式で23人の一人として得度し、法浄寺の礎を築きました。

第二代住職 慈泉

第二代住職

慈泉 じせん

昭和16年(1941年)に入寺。 布教活動に尽力されましたが、 戦時中に出征し、戦没されました。

第三代住職 智素

第三代住職

智素 ちそ

第二代住職・慈泉の戦没後、 再び住職として法浄寺を支え、 戦災からの復興に尽力しました。

副住職 蓮流

副住職

蓮流 れんる

副住職として法浄寺を支えるとともに、 茶道・華道・書道の指導者として、 多くのご縁を育みました。

第四代住職 智憲

第四代住職

智憲 ちけん

法浄寺の護持と発展に尽力し、 地域や門信徒の皆さまとのご縁を大切にしながら、 今日の法浄寺を築きました。

第五代住職 ご挨拶

ご縁を受け継ぎ、未来へ

令和8年、法浄寺第五代住職を拝命いたしました。

開基・智素をはじめ、 歴代住職や副住職、 そして門信徒の皆さまが 大切に育んでこられたご縁を受け継ぎ、 住職として新たな歩みを歩ませていただくこととなりました。

法浄寺は、大正4年の開教以来、 親鸞聖人のみ教えをよりどころに、 阿弥陀如来のお慈悲を聞かせていただく道場として、 多くの方々に支えられながら歩んでまいりました。

これからも法浄寺の歴史とご縁を大切に受け継ぎ、 仏法を聞く道場として歩み続けてまいります。 今後ともご指導、ご鞭撻を賜りますよう、 よろしくお願い申し上げます。

合掌

法浄寺 第五代住職 真憲

第五代住職

令和8年(2026年)、第五代住職に就任。 歴史ある法浄寺の歩みを未来へつないでまいります。